行動の指針(その1)

 相模大野の弁護士の細貝惟大です。  今回は私が弁護士業務を行う際に、行動の指針にしている言葉を紹介したいと思います。  敬愛するシャーロック・ホームズの台詞なのですが、ホームズは「ボヘミアの醜聞」で次のように述べています。 “I have no data yet. It is a capital mistake to theorize before one has data. Insensibly one begins to twist facts to suit theories, instead of theories to suit facts.”  簡単に言うと、「事実がそろう前に仮説に飛びついてはいけない。人は、事実を仮説に当てはめる代わりに、仮説に合わせて事実を歪めてしまいがちだからね」という台詞です。  つまり、ホームズは、人は自分の都合の良いように事実を解釈してしまうので、事前にしっかりとしたデータ収集が必要であると諫めているのです。  確かに、私も新米のころは、先走って行動してしまい、後から不利な事実が判明して、痛い目を見たことが何度かありました。  そのような経験からしても、ホームズのこの言葉は、非常にためになる深い言葉だと痛感します。  今では、ホームズのこの言葉を肝に銘じて、事件処理に際し、事実調査をおろそかにしないよう自らに厳命しています。  以上、行動の指針の紹介でした。